第3回 意見交換会&キックオフイベント
10月29日(木)・30日(金)

第3回 意見交換会&キックオフイベント日時:2015年10月29日(木)・30日(金)、「持続可能な未来を創るための環境と女性・ジェンダー 第3回意見交換会&キックオフイベント」を、長野県大町市で、NPO地域づくり工房さんのご協力により開催しました。

プログラムは第1部 活動現場視察、第2部公開シンポジウム、第3部交流会、第4部全国の仲間の活動事例報告 と充実した内容で、交流を深め、つながりを作ることができました。第3部交流会には中島恵理長野県副知事も駆けつけて下さりました。【プログラムはこちら】

第1部

活動現場視察で訪れたのは次の4か所でいずれもその後の活動報告をしてくださった方の活動現場です。特に、塩の道ちょうじや、わちがいは大町市の歴史・文化が感じられる素晴らしい佇まいで、お話を伺うのが楽しみになりました。NPO地域づくり工房は便利なところにあり、活動に参加している人たちが気軽に立ち寄れる雰囲気で、当日も農具川の土手に花を植える活動をされている「花咲かせ爺さん」がいらっしゃっていました。

A 観光案内所 B 観光案内所C 塩の道ちょうじや D 塩の道ちょうじや E わちがい F NPO地域づくり工房

第2部 公開シンポジウム「女性が牽引する地域づくり―環境と観光 地元での取り組み」【プログラムはこちら】

日時:平成27年10月29日(木)午後3~5時
場所:仁科町公民館 (〒398-0002 長野県大町市大町仁科町)
スピーカー:

中信地区環境教育ネットワーク事務局長 中林直子さん【パワーポイントはこちら】
観光協会専務理事 小松令子さん【パワーポイントはこちら】
㈱創舎 わちがい 取締役社長 渡邉充子さん【詳しくはこちら】
ぐるったネットワーク大町事務局長 鈴木幸佳さん【パワーポイントはこちら】
NPO地域づくり工房 理事 太谷優子さん【パワーポイントはこちら】

司会:NPO地域づくり工房代表 傘木宏夫さん

中林直子さんが事務局長をされている中信地区環境教育ネットワークは、松本市に拠点をおく、子どもを中心とする地域の方に環境学習を提供する目的でつくられた緩やかなネットワークで、松本市の教育委員会、学校、行政を調整しながら、なんと、年間30~40校の小中学校で教育支援事業を行っているそうです。環境問題の解決のためには、異なる意見を持つ人たちの声を受け止める力が必要だと感じているとのことでした。

小松令子さんは、大町市の魅力である、人、自然、水、この土地ならではの魅力を発信したいと思って応募しました。女性がこのような機会に応募することは珍しく、また勇気ある挑戦でした。小松さんは観光資源である黒部ダムと大町をつなげる「黒部ダムカレー」や「大町バル」など新しい試みを次々と提案して、発展させています。

渡邉充子さんのキーワードは「大掃除」です。シャッターの降りた特産館の再興に取り組む中でまちに眠る多くの歴史・財産の素晴らしさに気づきました。起業して「塩の道ちょうじや」を運営したり、築130年になる町屋づくりの古民家「わちがい」を生まれ変わらせ、地元の食材を使った地域の伝統的な料理を蘇らせた料理を提供したり、大町の菓子屋が連携した「恋するおおまちスイーツ」プロジェクトを実施したり、若手アーティストの作品を展示するなど、新しい試みをして街に磨きをかけています。

鈴木幸佳さんの仕事は、コミュニティ・デザインです。地域の魅力を紹介するマップ「ぐるっとマップ」を作成すでに119号まで刊行、地元の人とともに、大町地域を好きになるファンを増やす活動を展開しています。大町を通過する町から滞在したいところと感じてもらえるよう、自然体験ツアー、食体験イベント、自転車イベント「信濃大町食とアートの回廊」など多彩な企画を開発してきました。

太谷優子さんは地域おこしに取り組んでいるNPO地域づくり工房の理事で、専門の化学を生かして信濃大町草木染めやバージンオイルなどに取り組み、NPO地域づくり工房の活動の幅を広げています。彼女はこの団体に加わることで、いろいろなことを話し合いで解決していく活動の進め方を体験してきたこと、これは新しい価値を生む仕事だと魅力を語ってくれました。

会合は、NPO地域づくり工房代表 傘木さんの柔らかい司会進行のお蔭で、和やかな雰囲気で、会場の参加者からも続々と手が上がり、女性団体、議員、商店主などからいろいろな感想が述べられました。最後に、スピーカーからのまとめがあり、その中で、性別を気にせずに活動している人や地域社会の中で発言の仕方には制約はあるがそれをさまざまな方法で克服するなかから新しい価値や力につなげようとしていること、特に女性のネットワークが支えになっていることなどが紹介され、非常に前向きな話で会を閉じました。

地元の信濃毎日新聞からも取材にこられ、翌朝の新聞で会合のことが紹介されました。

10.29 シンポジウム新聞記事

G はじめに H 司会傘木 I スピーカー J スピーカー K-1 参加者 K-2 参加者 L 菜の花ショップ

 

3部 交流会

交流会は、でレストランを開いていらっしゃる方によるジビエ料理をはじめとする地元の食材を使ったお料理の数々、無農薬のブドウの栽培から作られているワイン、無農薬のコメを使い風穴を利用して熟成させた日本酒など、それぞれの生産者思いがこもった食材を囲みました。また会場では、天然酵母パン、地元の団体が植えた花を使って染めたスカーフなどの販売もあり、モノを巡って話に花が咲きました。

交流会にはお忙しい中、中島恵理長野県副知事が駆け付けて下さり、旧知のアドバイザリーグループのメンバーや地元の方の間で話は弾みました。中島副知事はかつて環境省から長野県に出向されていたこともありご縁が深く、お連れ合いが長野県で有機農業をなさっているなどのお話を伺い、皆一層親しみを持ちました。

M 交流会 N 交流会 O 交流会

 

4部 全国の仲間の活動事例報告

日時:平成27年10月30日(金)午前9:00~12:00
会場:仁科町公民館 (〒398-0002 長野県大町市大町仁科町)
プログラム:

NPO法人 北九州サスティナビリティ研究所

  1. はじめに 特定非営利活動法人北九州サスティナビリティ研究所 研究員 織田由紀子【パワーポイントはこちら】
  2. 「地域から変える、持続可能で豊かな社会と生活」認定NPO法人 環境市民 理事 下村委津子さん【パワーポイントはこちら】
  3. 「NPO役員から市議会議員へ」NPO法人 サンクチュアリエヌピーオー 浜松市市議会議員 馬塚彩矢香さん【パワーポイントはこちら】
  4. 「つながれ、若者、未来をつくれ!」NPO法人 全国青年環境連盟(エコ・リーグ)北橋みどりさん【パワーポイントはこちら】
  5. 「地域づくり工房の活動」NPO地域づくり工房 代表 傘木宏夫さん【パワーポイントはこちら】
  6. アドバイザリーグループ メンバー 廣野良吉【パワーポイントはこちら】
  7. アドバイザリーグループ メンバー 星野智子【パワーポイントはこちら】
  8. アドバイザリーグループ メンバー 今井麻希子
司会:NPO地域づくり工房代表 傘木宏夫さん

 

下村季津子さんは、認定NPO法人環境市民が「地域から変える持続可能で豊かな社会と生活」を掲げて展開しているグリーンコンシューマー活動に加えて、今回のテーマ「環境と観光」とも関係する団体が推進しているアーバンエコツーリズムについても話してくださいました。これは、宿泊設備の選択から食べ残しが多いバイキングを避けるというようなエコにこだわるものです。選択ができるようにガイドラインを決めたりや調査し、さらに、写真を撮りながら街歩きするものです。下村さんは前日の大町市の街歩きの時に撮った写真を見せながらその実際も見せてくださいました。

浜松市市議会議員 馬塚彩矢香さんは、ウミガメ保護の環境活動から今年4月の選挙で議員になりました。もともと一人しかいなかった浜松市議会の環境派市議会議員の引退に伴い立候補し、見事当選したそうです。改選前の浜松市議会は、46人中女性は3人(6.5%)と政令市の中では最下位(20位)だったのが、改選後は9人(19.6%)に増え、政令市の中でも5位になったそうです。女性だけでなく若い人も増え、議会も活発になったそうです。このような経験から男女共同参画ではなく男女「平等参画」が大切と主張されました。

北橋みどりさんは、学生時代から全国青年環境連盟(エコ・リーグ)の主要メンバーとして運営に関わり、現在は子育てしながら続けています。当日も生後4か月の息子さんと一緒の参加でした。エコ・リーグは、メンバーの活動を活発化するとともに、大学の温暖化の取り組みを測るエコキャンパス・コンテストするなど大学生ならでは発想で取組みをしています。エコ・リーグは先輩が多いことが強みで、大町の会合でも、中島長野県副知事はじめ参加者には、実は私も学生時代はエコ・リーグの活動をしていましたという人何人もいて、若いときの刺激と絆の強さを確認しました。

NPO地域づくり工房代表 傘木宏夫さんは、前日の大谷さんとはまた違った視点からNPO地域づくり工房の活動の全貌を紹介しました。特に、最近推進している、環境影響評価(アセスメント)について話されました。これは、事業者自身が開発行為の環境への影響を見積り、その内容を公表し、情報交流を通じて、住民参加の地域合意形成を進めるためのツールです。しかも、最新の3D-VR技術を活用しようという意欲的なもので、楽しみです。

引き続き、アドバイザリーグループのメンバーから、報告へのコメントとともに追加の情報提供があり、私たちの視野を広げるのに役立ちました。廣野先生は、ジェンダー平等による、持続可能なコミュニティづくり経済・社会・環境・文化的に持続可能な街づくりについて、経済・社会・環境・文化の指標を示しながら実際に日本の都市にあてはめその評価を示し、高い評価を獲得するためのポイントを示されました。

星野さんは、9月に国連で採択された「持続可能な開発アジェンダ2030」の持続可能な開発目標(SDGs)について紹介し、特に国内・地方での実施について話されました。

今井さんは、生物多様性条約とジェンダーおよびSDGsのゴール5「ジェンダー平等と女性のエンパワーメント」に焦点をあて、私たちがいかにジェンダー意識による「らしさ」にとらわれて、生き生きしていないかついて話されました。

会場からも活発な意見が出され、例えばクオータ制(一定数を少数者に割当る制度)についての質問などもでました。

P 下村 Q 馬塚 R 北橋 S 傘木 T-1 会場 T-2 会場 U 廣野先生 V 星野 W 今井 Z 草木染